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ツイートまとめ テーマ:魔術・呪術批判及び「魔法」(心理操作)への防御法としての「心法」


〇「魔女」がトランプを呪う儀式をやっているとか。黒魔術の類を合理的見地から批判するならば次のように言える。他人を呪う事は「恨み」という心作用を起こす事である。あるいは願望達成を願う呪術の類では「貪り」を起こす。それを繰り返せば貪・瞋・癡にまみれたろくでもない精神状態になるであろう。

〇魔術や呪術に効果があるかどうかは合理的に検証しようもない。それよりかかるオカルト儀式を繰り返す事で生じる心理的影響である。魔術・呪術の目的は欲望達成か他者危害か大体どちらかである。つまり「」「」である。欲をかいたり他人を恨み魔術や呪術に頼る事はろくでもない人間のする事である。

魔術・呪術は一種のイマジネーションを伴うので妄想・妄念が必然的に生じる。妄想・妄念も識別作用の一種なので当然執着の対象となる。妄想・妄念が強まると執着が強化される。執着が強化されると苦しみが生じる。苦しみを解消する為にさらにオカルトに頼る。という悪循環である。やらない方がよい。

〇夜中に木に五寸釘を打ち付けている(丑の刻参り)ような者とはお近づきにはなりたくないであろう。魔術・呪術の批判の根拠はこれで十分である。魔術や呪術の類に凝ると妄想、妄念、欲望や憎悪、要するに妄執・執著を深める結果になる。暗くどんよりした汚い精神状態となり己自身を傷つけるのである。

〇「魔女」のトランプ呪詛儀式にキリスト教神秘主義者が「対抗」していたように欧米では「キリスト教VS黒魔術」両建構造があるが、魔術・呪術の類を批判するのに特定の宗教を持ち出す必要はない。合理的見地から論理的に批判できる。宗教心も偏執し過ぎると黒魔術などと同じで妄執を増す結果になる。



〇オカルトや魔術(宗教やカルト、神秘思想なども)などを調べていると耐性が無いと取り込まれてしまう危険がある。悪影響を遮断し客観的な情報のみを取得する方法はやはり「眼耳鼻舌身意に気を付ける事」であろう。単純なようだがあらゆる情報の受容のルートは五感・表象・思考以外にはないからである。

「気を付ける」とは自覚化する事である。自覚化するとは対象化する事対象化するとは情報を客観的に「向こう側」に置いて見るという事である。冷静に距離を取る訳である。要するに客観視だ。これができていれば飲み込まれない。客観視すれば、情報が相対化され、影響が限定され、そして遮断される。

〇己の感情すら客観視する事が可能。客観視するという事はそれだけ冷静であり飲み込まれていない、という事である。情報の受容の際も同様である。外部からの情報は眼耳鼻舌身意(五感・表象・思考等)の六つの「門」(六識)を通して入ってくる。よって六識に気を付けていれば情報の悪影響を遮断できる。

情報は客観視しないと執着が生じ取り込まれる恐れ。沢庵宗彭柳生宗矩の為に書いたという不動智神妙録。「不動」とは「動かない」ではなく「一点にとどまらない」という意味。敵に相対した際剣先など一点に囚われると柔軟に対応できないとの戒め。陰謀追及でも特定情報に執着しない事が重要であろう。

心を操る「魔法」には心を操られない工夫「心法」で対する。日本武術には「心法」あり。沢庵が言う「一点に囚われない事」。宮本武蔵も平常の心を保てと教える。「武具を選り好みしない。状況に応じ臨機応援に用いる」という事も言った。要点は通じる。陰謀追及も「闘い」なので「心法」は参考になる。

〇我が国の伝統芸術に「和歌」「俳句」がある。感情を乗せて詠う訳であるが、修辞を整えて言葉で表現する作業には冷静な客観視も必要となる。豊かな感情を持ちつつもどこか冷静さも保っている奥ゆかしい文化だと思うのである。折に触れて俳句を作るような人は感情と冷静さの均衡を保っている人だと思う。

〇沢庵の不動智神妙録に「花紅葉を見て花紅葉を見る心は生じながら、其所に止らぬを詮と致し候」とある。「花の紅葉を見る」という視覚(眼識)は生じながらも執着心が生じてない事だと解釈する。何かを認識する識別作用から執着が生じるが、客観視する事で識別作用の段階でとどめて執着を生じさせない。

〇陰謀追及においてオカルトや魔術について調べながらも取り込まれないようにするには認識が生じた段階で自覚しつつ執着心を生じさせない様に気を付けるとよいと考える。唯識の言葉を借りると「決定心」で止めて「染浄心」を生じないようにするのである。

「唯識が言う対象を識別した際の意識の展開過程①卒爾心(そつにしん)対象に気づく漠然とした認識)②尋求心(じんぐしん)「これは何だろう?」と推求する心③決定心(けつじょうしん)「これは〇〇だ」と判断する心④染浄心(ぜんじょうしん)対象に執着する心➄等流心(とうるしん)執着心の持続。」
https://twitter.com/kikuchi_8/status/828258668852371456
「対象認識の発生プロセスを唯識の用語を借りて分析①卒爾心(対象に気づく)②尋求心(「これはなんだろう?」と対象を推求)③決定心(対象について「これは〇〇だ」と判断)④染浄心(対象に愛着や嫌悪が発生)➄等流心(染浄心の継続)〇「気を付ける」はできれば①~③で行う。④からは誘導の領域。」
https://twitter.com/kikuchi_8/status/832724913475592193

対象を認識した段階でその認識自体に「気付く」(謂わば認知を認知する「メタ認知」。唯識では見分=主観・相分=客観に対して「自証分」)とそれだけ無意識の影響は減殺される。これを繰り返すうちに耐性が強化されて取り込まれるリスクをどんどん減らしていく事が出来るのではないか、と考えている。

〇不動智神妙録にはまた「見るとも聞くとも 一所に心を止めぬを至極とする事にて候」ともある。「魔法」(心理操作)破りの「心法」の極意はここに集約されると考える。見ても聞いても決して対象に固着しない強靭な耐性である。この耐性があればどんな対象にも取り込まれる事無く自由自在に分析できる。

タヴィストック洗脳科学などを「魔術」「魔法」とすれば「魔術」「魔法」には種も仕掛けもある。心理学的法則などの自然法則を利用した黒い技術というのみだ。「魔」とは神秘性の事ではなく他人を操ろうとする邪な欲望を指す、と考えた方が道理に適う。要するに我が国中世で言う「天狗」の類である。

〇ここで言う「天狗」とは高度な知識と技術を持つ高慢で欲が深い邪悪な人物像の事である。高度な知識や技術を悪用して人間を操作し支配しようとする連中(秘密結社員、タヴィストックの洗脳科学者等)はこの定義に当てはまる。「魔術」「魔法」は比喩表現。邪悪さを指す場合は「魔道」の方がふさわしい。

「〇〇の時代」「××の世紀」というのは思考誘導なので注意が必要である。この手の表現は人為的な誘導に過ぎないものを「歴史の必然」と思わせ受け入れさせる為の世界観操作の類である。世界観操作=「世界の認識の仕方」を操る事。「グローバル化の時代」など。この手の表現を使う者には注意すべき。

「魔術師」(洗脳科学者等)が人間心理を操る媒介は視覚(眼識)と聴覚(耳識)の比率が大きい。映像技術の高度化など技術が進歩しても基本的にやっている事は「色境」「声境」の操作である。技術が幾ら進歩してもこのあり方は不変。どんな洗脳技術が登場しようと「気を付ける」は防御法の基本である。

〇「色境」とは目に見える対象=色・形など。「声境」とは耳に聞こえる対象=音。洗脳者は「色」「形」「音」等を作り出して人間心理を幻惑する。よって見る事聞く事(眼識・耳識)に気を付ける事がまずは重要である。感覚的データに基づき思考作用(意識)が起こるので次に重要なのは自律的思考である。

〇剣の心法を説いた沢庵「不動智神妙録」に「見るとも聞くとも一所に心を止めぬを至極とする事にて候」とあり。これも参考になる。洗脳者は人が見たり聞いたりして対象に固着して引きずり回される状態に誘導しようと狙っている。よって見たり聞いたりする事に気を付けて引きずり回されない様に注意する。

〇国際秘密力の「魔術」(洗脳科学・心理操作など「征服と支配」の技術)を破るのに徹底して日本及び東洋の伝統的な叡智(勿論西洋に憑依されていないもの)を発掘し主体的(あくまでも「参考」。自律的思考が重要だ。)に活用する。ここに日本及び日本人の立場からの「破国際秘密力」の醍醐味を感じる。


https://twitter.com/kikuchi_8/status/836971364628115456


(了)

by kokusai_seikei | 2017-03-06 07:55 | ツイートまとめ | Trackback | Comments(2)
Commented by at 2017-05-30 19:21 x
用心と特殊な心構えが必要なようですね。参考になります。
Commented by kokusai_seikei at 2017-06-01 07:35
> 智さん
ありがとうございますm(_ _)m


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