あけましておめでとうございます。ブログの方も本年もどうぞよろしくお願い致しますm(_ _)m
〇国連総長が「「人権の恐ろしい侵害があり、ナショナリズムと外国人嫌いが勢いを増した」と世界情勢を憂い、「それらを解決する方法は、団結して共に取り組むことだけだ」」の述べた由。ソフトな言い方をしているが、これが「大戦から世界統一へ」という弁証法戦略である。https://www.excite.co.jp/News/world_g/20180101/Tbs_news_121090.html 〇国連総長の「新年の挨拶」が弁証法戦略の論理を示している。国際秘密力にとって「人権の恐ろしい侵害」や「(戦争を含む)ナショナリズムの衝突」という「非常事態」が頻発した方が「団結しよう→世界を一つにしよう」という方向に誘導しやすいのである。だからこそ世界を混乱状態に陥れる工作を行う。 〇「世界統一の前提として世界戦争を引き起こす」とは突飛に思えるが、実は人心誘導のプロセスとして極めて「巧妙」(勿論悪い意味で。極悪非道である。)である。世界が平和であれば誰も「世界統一」など欲しない。しかし、動乱という混沌状態を作りだして「藁にもすがる」思いになると話は別である。 〇アレイスター・クロウリーが世界大戦を「古い時代を破壊する血の洗礼」などと言ったそうだが、世界戦争惹起工作は魔術的なシンボリックな意味もあると思われる。「ISIS(イシス)の子がホルスで、ISの次に新時代を迎える」という陳腐な発想もあり得る。基本的にオカルトと洗脳科学は重なる範疇である。 〇日本的「和」と「ワンワールド」の根本的違い。前者は①互いに異なるという前提(一つにする必要などない)。②互いに凡人であるという謙虚な発想が前提。後者は①「一つにしなくてはならない」という脅迫観念が前提。②自信過剰な「知的エリート」が設計図通りに「世界秩序」を作るという傲慢な発想。 〇人はそれぞれ「こだわり」を持っており、それは環境などの諸事情からくる個性の違いによって異なり一様ではない。国や民族単位でも同じである。互いに「違う」という前提から出発し、自分と相手の事情を道理に基づいて比較考量しながらできるだけ折り合いをつけて調和せんと努力するのが「和」である。 〇一方、特定の「理念」を全人類に押し付けて画一化し全体を一握りの者が「指導」せんとするのが「ワンワールド」である。クーデンホーフ=カレルギーの「精神貴族」という理念に端的に表れている。己を「知的選良」と思い込んでいる傲慢な者達が時に「調和」を掲げつつ目指しているのは「支配」である。 〇石屋はよく「寛容」を掲げるが「寛容」と「ワンワールド」は両立しない。他者に寛容である為には「互いに凡人である」という謙虚さと自己相対化が必要だが、己を「指導者」と思い込んでいる者にはそれができない。また伝統思想を改竄して「万教帰一」を唱える横暴も「違い」が前提の寛容と相容れない。 〇領分を超えた道理に反する不当な干渉を撥ね退ける事も「和」の働きの内である。例えば豊臣秀吉は当初キリシタン宗の信仰も認めていたが、先方が領分を超えて「和」を破壊した。日本の在来の伝統と共存しようとせず神社仏閣の破壊や奴隷貿易などの不当な干渉を行なったキリシタン勢力は打ち払われた。 〇当方の対工作員対処の指針もこれと同じ。こちらから干渉する事は無いが、不当な干渉を受けると断固対処する。基本的には和を重視し「来る者拒まず」で交流させて頂いている。仕掛けられなければ誰とも争うつもりはない。キリシタン勢力は不当な行為をしなければ国防的措置を受ける事はなかったと思う。 〇老子は「戦は哀しむ者が勝つ」つまり戦いは好き好んでではなく嫌々する方が勝つと言った。これは老子が強調する謙譲の徳の一面である。「和」と「攘夷」(と仮称)の関係もこれに似ていると思う。人体は全体として調和していないと成り立たないが、人体そのものの破壊を防止する免疫作用も必要である。 〇海外から来る不当な干渉から「和」を防護する働きは国史上では主に武士が担った。武士の「武」は「矛を止める」と書くとの説は俗説とも言われるが、良い解釈だとは思う。好戦的な者は真の武士に非ず。陰謀追及は武器を用いる戦いそのものを防止する為の闘いである。世界戦争の阻止。戦わない為に闘う。 〇「和」は本来「互いに違う」が出発点であり「互いに凡人」「お互い様」という謙虚さが伴っていないと単なる同調圧力になりかねない面はある。近代以降は特にその傾向が出てきたように思われる。相手の事情を慮るという「忖度」が「権力者に媚びへつらう」という意味に改釈されてきた事も一例である。 〇「和」を単なる同調圧力に堕落させない為の条件は「それぞれが違う」(同じである必要はない)という認識と謙虚さ(謙譲。譲り合いの精神)ではなかろうか。権力者が同調圧力をかける口実としてはならない。むしろ権力者の横暴を規制する道理と捉えるべきである。横暴な輩に断固物申す事も和だと思う。 〇「領分を超えた道理に反する不当な干渉を撥ね退ける事も「和」の働きの内」と書いたが、「領分を超えた道理に反する不当な干渉」は海外からのものだけではなく国内の権力者の横暴なども含む。特に目下我が国を牛耳っているのは「国際勢力の走狗」なのでどちらの要素も含んでいる。撥ね退けるしかない。 〇「互いが凡人」という認識が前提の「和」では「他者を思い通りにしたい」という欲望や執着が幾分かでも制せられている事を意味する。逆に「ワンワールド」は「他者も同じにしたい」「他者を思い通りにしたい」という支配欲に基づいている。自らの過剰な欲望や感情を制するか否かにも大きな違いがある。 〇何故「和」について考察しているかというと、国連事務総長が新年の挨拶で弁証法戦略的にワンワールドに誘導していたので改めて「ワンワールド」思想を相対化する必要を感じたからである。その為には「ワンワールド」とは全く異なる論理を国史の中から自覚的に取り出してみるのも一法だと思うのである。 〇国連総長は「外国人嫌い」が増えたと言っていたが、無国境化や移民政策を推進してきた事が原因である。民族同士が近付き過ぎるとかえって相互の嫌悪感や紛争が増加する事は歴史が教える教訓である。移民政策を推進して民族紛争を引き起こし、それを口実にさらに無国境化を推進するというマッチポンプ。 〇シリアを侵略して大量の難民を発生させ欧州に避難せざるを得ない状況を作った事が欧州に於ける移民嫌悪の原因である。シリア難民も欧州の諸国民も被害者である。諸悪の根源はシリアを侵略したネオコンやシオニストなど欧米・イスラエルの権力集団である。国連もその片割れ。偉そうな事を言う資格無し。 〇ビザンチン帝国では西欧のような猶太人嫌悪が起きなかったらしいのは、最初から異邦人たる猶太人を行政や教育の地位に就けないようにしていたからである。かといって猶太人が不自由をしていた訳ではない。これは今で言うなら外国人参政権を禁止し二重国籍者が枢要な地位に就けないようにする事に相当。 〇「民族同士が近付き過ぎるとかえって相互の嫌悪感や紛争が増加する」と書いたが、これは「外国人を不当に優遇する」「外国人が公権力に関与する」などの無国境化政策を推進する程かえって外国人嫌悪が増すというのが具体例。その土地に住む国民を第一に考えるとかえって排外感情は起きないのである。 〇西欧ではビザンチン帝国と違い猶太人嫌悪が根強かったのは貴族や教会が猶太系金融業者を宮廷猶太人として重用したからである。我が国に於いて明治以来の権力人脈(麻生など)と結びついた朝鮮半島系人脈が要所要所を占めているのと同じである。異邦人が権力を持つから排外感情が強まるという比例関係。 〇国連事務総長が本当に「外国人嫌い」を無くしたいなら無国境化政策を停止する事である。各国の民衆が持つ素朴な祖国愛に配慮し、それぞれの国民の主権を尊重する事。これが「それぞれが違う」という前提に立つ「和」の論理である。「ワンワールド」は「支配」が目的であり「平和」は口実に過ぎない。 〇付論。中世史家によると中世の寺社は基本的に合議で事を決したらしい。例えば比叡山では「大衆僉議」という合議で行動を決めたそうだ。皇族や摂関家の子弟がなる天台座主でも独裁は不可能だった。これが世俗社会にも影響し武家社会でも合議制が重視された。日本的な民主制度はこの延長という気がする。 〇この辺りについては以前少し書いた事がある。「和」の論理を考える為の参考として再度言及してみた。 「鎌倉幕府の北条得宗家では評定所による合議で意思決定を行なったようだ。彼らが制定した「御成敗式目」は江戸期に至るまで武家法の基本を為したという。徳川幕府でも幕閣による合議制で運営された。武家社会も合議制を重視したと言える。武家も寺社も合議制。合議制の重視。これが我が国の伝統である。」https://twitter.com/kikuchi_8/status/927948863096307715 https://twitter.com/kikuchi_8/status/948220312654512129 (了)
by kokusai_seikei
| 2018-01-14 12:07
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